皆さんご無沙汰しております。今回は私が担当します。11月に入り本格的に寒くなってきましたね。
風邪など体調管理にはくれぐれも気をつけてください。
さて今回のテーマは”尿石症”です。
尿石症は腎泌尿器系のそれぞれの場所により、腎結石、尿管結石、膀胱結石、尿道結石に分けられます。
猫(特に雄猫)では、尿道結石によるいわゆる”尿閉”状態により、尿道が詰まって尿が出にくくなることがあります。
尿閉状態が長時間続くと命に関わることもありますので、できるだけ早く主治医さんに相談してください。
膀胱結石の場合は、症状が比較的軽いものから重症まで様々なのが特徴です。
症状としては、頻尿(少量頻回の排尿)、血尿(尿に鮮血が混じる)、排尿痛(残尿感とも呼ばれますが、いつまでも排尿姿勢をとっている状態)
などが代表的なものとして挙げられます。
膀胱結石は内科治療(薬物・食事)を中心に治療を行いますが、改善がない場合には結石の摘出を検討しないといけない場合もあります。
(犬の膀胱結石)
尿管結石や腎結石に関しては、ヒトの場合はかなりの背部痛が伴いますが、犬猫では症状が分かりづらく、気付いた時には腎臓の機能がかなり低下してしまっている場合もあります。
犬猫の腎結石や尿管結石に関しては、腹部レントゲンやエコー検査を組み合わせてまず検査をします。場合によっては詳細を見るためにCT検査を受けてもらうこともあります。
治療としては患者さんの状況に応じて、内科治療から必要があれば手術による摘出も含めて検討していくことになります。
(猫の尿管結石)
泌尿器の病気でお困りの方はお気軽にご相談ください。
それではまた。